【erutuoc】世界の工房から28
世界の工房から VOL.028
丸いバッグ、縫製の世界
バッグづくりに欠かせない工程の一つである「縫製」。縫い上がった後のピシっと並んだステッチから、その職人の技術の高さ、ひいてはバッグの「仕上がり」のバロメーターとして見られることもあります。同時に、縫製技術は仕上がりとしての美しさだけでなく、バッグのデザイン・フォルムの自由度にも影響を与える重要な工程でもあります。
今回は、「縫製」に注目して、職人の高い縫製技術があるからこそつくれるデザイン・フォルムを感じて頂ければ幸いです。
“平面”のレザーを“立体”のバッグへ
当たり前のことですが、バッグは平面の革からつくられます。極端に言えば、立方体を広げた展開図をイメージしてもらうとわかりやすいかも知れません。バッグづくりでも、型紙や抜き型と呼ばれる道具を使い、平面から立体を構成する革パーツを切り出していくところまでは同様です。展開図とは違うのが、「縫製」という工程を経て、ドレープと職人の技術が加わり、箱型だけでなく優しく柔らかい曲線的なフォルムをつくれること。
展開図では平面と平面とを角度を付けて固定することで、均一な立体をつくることができますが、曲線的なバッグづくりでは職人の手の感覚が頼りになります。言い換えるなら、いくらデザイナーが美しい曲線を描いても、職人の高い技術がなければ実現できないのが丸いバッグの世界なのです。
ドレープと“くびれ”。優美でシャープな丸いバッグ。
made in Japan のバッグクチュリエcooga(クーガ)のロングセラーバッグ・Waves(ウェーヴス)は、ハリのあるメタリックエナメル素材から紡いだバッグ。無数の光の粒が美しく反射する素材をいかして、くびれやドレープを施し丸いフォルムをつくりながら縫製していくことで風に揺れるようなきらめきを放ちます。
曲線的なフォルムをつくっていくことにも技術が必要になるのですが、このバッグのポイントになっている“くびれ”は日本でも扱える職人の少ない「ポストミシン」という特殊なミシンを使って仕上げられています。そうすることで、きゅっとしたウェストが生まれ、きちんと自立するのに曲線が美しいバッグが仕上がるのです。
【cooga】パリの国際展示会でも注目されたMade in JapanのA4トート
Waves(ウェーヴス)はこちらから>>
マイスターが仕立てる、くったり柔らかな丸いバッグ。
ドイツが誇るマイスター制度を守り続けるブランドPICARD(ピカード)のショルダーバッグ・Fenly(フェンリー)は、手に取れば面白いほどクセになるくったりとしたレザーから仕立てています。革それぞれの特徴を最も引き出すことができるデザインを大切にしているピカードのマイスターが、革の柔らかさを活かすためのデザインを形にしたもの。4代目当主であるゲオルグ・ピカード氏も「このデザインはソフトな質感の革を、思う存分楽しんで頂くためのデザインなんだ。面白いほど柔軟なので、色々なものを入れて、この柔らかさを味わって欲しい」と熱心に語ってくれました。
そんなレザーの柔らかさを引き立てるのが、バッグの底に近い部分に施されたドレ-プ。柔らかなレザーを、丸みを作りながらかつ左右均等に、熟練の職人が縫製していきます。
実はこのバッグのサイズ感は、ドイツのものより少しだけ小さく、日本女性の体形に合わせてリメイクされたもの。持つ人のことを常に考えてバッグを仕立てるドイツのマイスターのまじめさが伝わってくるようです。
【PICARD】家庭画報掲載♪日本人のためにリメイクされた2wayB5ショルダー
Fenly(フェンリー) はこちらから>>


































































